鴻池朋子展 インタートラベラー 神話と遊ぶ人


イントロダクション123

展覧会まるごと「地球の中心への旅」

ギャラリーの中に一歩足を踏み入れるとそこは既に地球の中。人間の心を地球というひとつの惑星としてとらえ、その深い闇の中へ旅をする物語の始まりです。観客は想像力の旅人(トラベラー)となって作品を鑑賞しながら、地球の中心を目指します。
本展は、1点の幅が6mを超える巨大な絵画4点からなる「物語シリーズ」の全4章(2004-06)をはじめ、アニメーションの映像作品《mimio-Odyssey》(05)と絵本『みみお』原画(01)、ドローイングの「オープンブック・シリーズ」(06)や《焚書 World of Wonder》(07)、彫刻《バージニア》(07)に子どもの脚《インタートラベラー》(09)、そして昨年発表された《隠れマウンテン ─ 襖絵》(08)といったこれまでの代表作はもちろんのこと、12面にも及ぶ新作の襖絵《シラ ─ 谷の者 野の者》(09)を初公開します。
展示は地球の中心に対する「深度」に従って章立てされます。各作品が地殻から地中、地核、地球の中心へと私たちを誘うにつれ、心理的な深度が増していきます。そして本展のクライマックスとなる「地球の中心」では、地球の回転と再生を司る新作のインスタレーション《Earth Baby》(09)に出会い、再び日常へと戻ります。
本展の経験を通して、作品を見ながら想像力を使って遊ぶだけで、私たちは誰もが日常から非日常への旅に出ることができるのです。

《mimio―Odyssey》2005
DVD 11’30”



©KONOIKE Tomoko,Courtesy: Mizuma Art Gallery


10th ANIVERSARY