2013年5月23日[木]19:00 コンサートホール
指揮:ステファン・アズベリー
ヴァイオリン:ダニエル・ホープ
東京交響楽団
バートウィスル:
ある想像の風景 ─ 金管楽器、打楽器とコントラバスのための(1971)
An Imaginary Landscape for brass, percussion and double basses (1971)
ISCM音楽祭のためのBBC委嘱作品
ヴァイオリン協奏曲 (2009-2010)
Concerto for Violin and Orchestra (2009-2010)
ボストン交響楽団委嘱作品
エクソディ '23:59:59' (1997)
Exody '23:59:59' for orchestra (1997)
シカゴ交響楽団委嘱作品
[全曲日本初演]
全席指定:一般 ¥3,000 学生 ¥1,000(税込)
*就学前のお子様の同伴・入場はご遠慮ください。
*ネットオークション等での営利目的の転売はお断りします。
ハリソン・バートウィスル
©Hanya Chlala/ Arena PAL
ステファン・アズベリー
©Eric Richmond
ダニエル・ホープ
©Harald Hoffmann/
Deutsche Grammophon
現代英国を代表する作曲家、指揮者、ヴァイオリニストが集う
見ごたえ聴きごたえ充分のオーケストラ・コンサート
オーケストラというパレットを自由自在に操る、バートウィスルの魔法のようなオーケストレーション
欧米の作曲家の多くがそうであるように、バートウィスルもオペラの作曲を得意としていますが、その特徴は声楽と器楽が緻密に融合され、きわめて密度の高い音楽表現がなされていることです。オペラにおいても耳を奪うバートウィスルの類まれなオーケストレーション能力。それをたっぷりと味わえるのが、このコンサートです。
《ある想像の風景》は、管楽器の活用を得意とするバートウィスルの面目躍如たる大型アンサンブル曲。ホルン4、トランペット4、トロンボーン3、テューバ1、ティンパニと打楽器、コントラバス8という限られた編成から、実に多彩な音風景が描き出され、約20分間、聴く者を飽きさせない、初期の名作の一つです。
一方、最近作の一つ《ヴァイオリン協奏曲》は、ボストン交響楽団の委嘱作品で、バートウィスルが初めて弦楽器を独奏として書いた協奏曲です。2011年3月に、クリスティアン・テツラフ独奏、マルチェロ・レーニンガー指揮ボストン交響楽団により世界初演されたほか、同年9月にはBBCプロムスでも演奏され(テツラフ独奏、デイヴィッド・ロバートソン指揮BBC交響楽団)、ヴァイオリンとオーケストラの淀みない対話による緊密な音楽が、『真にオリジナリティある作品』(サンデー・タイムズ)など好評を博しています。
後半に置かれた《エクソディ》は、まさにバートウィスルのオーケストラ書法の極致。“旅立ち”を意味するタイトルに添えられた数字には、新しい世紀への大晦日の24時が0時に切り替わる一瞬に対する特別な意味と期待が込められているとのこと。1998年2月にダニエル・バレンボイム指揮シカゴ交響楽団によって世界初演されました。
硬軟自在なレパートリーで聴衆を魅了するヴァイオリニスト、ダニエル・ホープ
11歳でユーディ・メニューインに見出され、今や英国を代表するヴァイオリニストの一人として活躍するダニエル・ホープが、《ヴァイオリン協奏曲》日本初演の独奏を務めます。協奏曲はもちろん、リサイタルや室内楽(名門ボザール・トリオのメンバーでもあった)、各地の音楽祭の芸術監督、さらに執筆や司会などもこなす才人。これまでもたびたび来日しており、颯爽とした舞台姿と、知的かつエキサイティングな演奏で、ファンを増やしています。今回はこの公演のためだけの来日となります。
多くの作曲家が信頼を寄せる指揮者ステファン・アズベリー
今回の公演をまとめてくれるのが、現代曲のスペシャリストとして多くの作曲家から指名される指揮者ステファン・アズベリー。1998年に東京オペラシティ文化財団の招聘で初来日した際も、ハインツ・ホリガーのヴァイオリン協奏曲《ルイ・ステールへのオマージュ》の日本初演を指揮し、鮮烈な印象を残しました。バートウィスルとは互いに尊敬しあう仲間。YouTubeでは、アズベリーがドイツの現代音楽アンサンブル「musikFabrik」とともにバートウィスルの《エンジェル・ファイター》を、作曲者の立ち会いのもとでリハーサルする様子が観られます。
http://youtu.be/Jn0atKL6b-k