STEPHAN BALKENHOL | Skulpturen und Reliefs シュテファン・バルケンホール|木の彫刻とレリーフ Home
Introduction|イントロダクション
バルケンホールは1957年、ドイツ・ヘッセン州のフリッツラーに生まれました。少年時代を過ごした1960─70年代頃のアートシーンはといえば、ミニマリズム全盛期、具象表現がタブー視されていた時代。そのような状況のなかバルケンホールは、15歳当時、5年に一度カッセルで開催される大規模な国際美術展「ドクメンタ5」(1972年)でポップ・アートの流れをくんだ数多くの具象絵画や彫刻に影響を受け、「自分だけのポップ・アートを作る」と心に決めたといいます。

そして高校卒業後の1976年、当時ナム・ジュン・パイク、シグマー・ポルケ、ウルリッヒ・リュックリームが教鞭をとっていたハンブルク造形芸術大学に入学します。ミニマリズムを代表する石の彫刻家の一人として名高いリュックリームに師事し、そのスタジオ・アシスタントを務めながら素材の扱いに関するさまざまな知識と経験を得たバルケンホールは、主題を模索していく際、リュックリームがいることで、その対極にある表現方法へと視線を向けていくこととなりました。

その頃のアートは、表現の純粋な表現を追求するあまりさらにコンセプチュアルな方向へと向かい、ますます閉塞感が高まっていました。そうしたなかで彫刻の可能性を考えていたバルケンホールは、人物表現の再生の必要性を感じるようになりました。「ばらばらにされて、それぞれ個別に分析されていた色、素材、形体、内容がもっている表現方法と機能を、一つの表現として経験することが重要だ」という考えを具現するものとして、バルケンホールは80年代に入り、本格的に人物像の制作に着手します。以降現在に至るまで、バルケンホールは独自の新しい具象彫刻を作り続けています。
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