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オリンピック、ワールドカップサッカーと並び世界三大スポーツイベントのひとつと称されるフォーミュラ・ワン(F1)は、モータースポーツの最高峰であり、世界各地で開催されるそのレースはほぼ全世界でテレビ放映され、週末ともなると約3億5千万人の視聴者が観戦しているとされています。2008年シーズンは18のグランプリが開催され、11チーム22名のドライバーによって選手権が競われます。最新テクノロジーの粋を集めたF1カーの戦いは、観る者を興奮させてやみません。
「F1 疾走するデザイン」は、2006年にロンドンのデザイン・ミュージアムによって企画され、F1におけるデザインをテーマとした国際巡回展の日本展です。華やかで苛酷なF1の世界において注目を集める最先端のテクノロジーですが、技術開発と表裏一体となって速さへのあこがれを実現させてきた、デザインの力を忘れることはできません。「勝つこと」というただひとつの目的のため、各チームは約10,000点以上にも及ぶパーツのデザインとそのセッティングにしのぎを削っています。
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展示風景
© Antti Hahl |
展示風景
© Richard Learoyd |
1950年 イギリスGP | マシン:アルファ・ロメオ158
ドライバー:ファン・マヌエル・ファンジオ
© LAT Photograhic |
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1963年 イタリアGP
| マシン:ロータス25 クライマックス、ドライバー:ジム・クラーク、マシン上はロータス設立者のコリン・チャップマン
© LAT Photographic |
1967年 モナコGP | マシン:ブラバムBT20 レプコ、BRM P61、ドライバー:デニー・ハルム、ジャッキー・スチュワート
© LAT Photographic |
1991年 イギリスGP | マシン:ウィリアムズFW14 ルノー、
ドライバー:ナイジェル・マンセル、マシン上はアイルトン・セナ
© LAT Photographic |
本展では、F1が発展するプロセスにおいてデザインが果たしてきた役割を、初めてF1グランプリが開催された1950年から現在にわたって、各時代を代表する実物のF1カーによって検証します。F1黎明期の名車クーパー
T51にはじまり、60、70年代を競ったブラバム、ロータス、88年圧倒的な強さを誇り、不世出のドライバー、アイルトン・セナに初のタイトルをもたらしたマクラーレン・ホンダ
MP4/4などの歴史的なF1カーを間近に、これらのマシンが成功を収めた理由を解き明かします。
各チームがチャンピオンを目指して競い合うF1の世界は、その華やかな表舞台の裏に秘密主義が敷かれていることでも知られ、限られた人以外にその舞台裏が開かれることはほとんどありません。本展では、映像資料やパーツごとに分解されたマシンの展示などによって、普段見ることのできない舞台裏にも迫ります。 技術とデザインの強固な結びつきによって人びとに興奮と感動を呼び起こすF1。勝利を勝ち取るために研ぎすまされた、究極のデザインを存分にご覧いただきます。
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