素敵な音楽が鳴り響き続け、早20年ですね、おめでとうございます。独自のコンセプトに基づくＢ→Ｃは、多くの新人演奏家にスポットを当てるだけでなく、彼ら彼女らのみならず、聴衆までも啓発して下さっています。ホールの問題意識を持った取り組み、またその継続に大きな拍手を送ります。日本では、建築物はすぐに取り壊され、新築されてしまうことが多いですが、歴史を積み重ね、伝統あるホールとなりますことを祈念いたします。

実は私は、開館当時40歳を過ぎておりましたが、童顔が幸いしたのでしょうか、若手に混じって参加させて頂くことができました。ひょっとすると最年長記録かもしれません。あの時、担当の方から背中を押されるようにして演奏したJ.S.バッハ《無伴奏チェロ組曲第1番》は、2000年にCDに入れることもできました。世界初のコントラバスによる実音での録音でした。今でも重要なレパートリーの一つです。