20周年おめでとうございます。私はオープニングシリーズの〈コンポージアム2017〉「STARRING BRASS」（1997/11/5）でトランペットのハーデンベルガーさん、トロンボーンのリンドバーグさんとのトリオで共演したのを皮切りに、数々の素晴らしいセッションのご縁をいただきました。中でもＢ→Ｃは自身のソロのみならず、様々な楽器と共演。自分たちの時代の作品が生まれる瞬間に立ち会える刺激的な企画で、私のキャリアの中でも思い出深い体験です。
いつもプログラムを拝見しては、東京オペラシティ文化財団の斬新なコンセプトが磨かれていくようで、嬉しい気持ちになります。また、日本音楽コンクールの審査員として客席に座ったこともありました。これからを担う若い才能を見出だす瞬間も東京オペラシティ文化財団の企画の方向性とシンクロするものがあり、最もふさわしい会場と思った次第です。その他枚挙にいとまがありませんが、そのどれもが独自性を保って進化し続けている素晴らしいホールです。 20年の間に聴衆も世代交代し、社会における芸術の在り方も大きく変わったような気がします。創造の喜びを共有できる貴重な場として、東京オペラシティ文化財団ならではの発信を期待しています。ますますのご発展をお祈り申し上げます。