展覧会タイトルの「6」とは、1980年代に登場した「アントワープの6人(アントワープ・シックス)」─ ディルク・ビッケンベルヒス、アン・ドゥムールメースター、ワルター・ヴァン・ベイレンドンク、ドリース・ヴァン・ノーテン、ディルク・ヴァン・サーヌ、マリナ・イェーに由来しています。「+」とは、彼ら6人とともに語られるマルタン・マルジェラと次世代のデザイナーたちを指します。また、デザイナーたちと創造的なコラボレーションを行い、アントワープ・ファッションをより魅力あふれるものにしている写真家、スタイリスト、グラフィックデザイナー、メイクアップアーティストらのクリエーターたちをも意味しています。
多くのジャーナリストやバイヤーがアントワープ・ファッションを高く評価するのは、現実性と創造性の間のユニークなバランス感覚にほかなりません。アントワープ・ファッションが、強固なアイデンティティと伝統に立脚するファッション、あるいはコンセプチュアルなタイプのファッションと評される理由もここにあります。
本展は、世界の注目を集めるアントワープのデザイナーたちを紹介する日本初の試みです。2007年にブリュッセルで開催された同名の展覧会に、アカデミーの2008年最新の卒業制作を加えて、日本展独自の会場構成でご紹介致します。
*デザイナー名のカタカナ表記については、アントワープ州立モード美術館(MoMu)の協力を得て、できる限り現地の発音に近づけています。
1.
アカデミーのショーのポスター、1990年、デザイン:アン・キュリス(撮影:ロナルド・ストープス)
2.
アン・ドゥムールメースター
展示風景、フランダース議会、ブリュッセル、2007年(撮影:パット・ヴェルブリュッヘン)
*2003-2004年秋冬コレクション
3.
ハイダー・アッカーマン
展示風景、フランダース議会、ブリュッセル、2007年(撮影:パット・ヴェルブリュッヘン)
*2006年春夏コレクション
‘6+ Antwerp Fashion’ originally took place at ‘de Lokketten’ in Brussels and was initiated by MoMu - Fashion Museum Province of Antwerp and the Flemish Parliament in Brussels (25/1 - 23/6/2007). The exhibition and accompanying catalogue were realized with the generous support of the City of Antwerp and the Port of Antwerp.