ジム・ランビーは、2003年のヴェネチア・ビエンナーレでスコットランド館の代表となり、2005年にはターナー賞にノミネートされるなど、今や英国を代表する作家のひとりとして国の内外で活躍しています。昨年、日本で初めてとなる個展をミヅマアートギャラリー(東京)で開催し注目を集めました。彼の作品は、床一面をビニールテープで覆いつくす作品《Zobop》をはじめ、カラフルな色彩や日常生活の中に溢れるイメージを用いていることが特徴的です。単体の作品の融合によって生み出される空間は、“場”を構成している様々な要素やその意味をなぞりながら、そこに環境や日常生活といった外的世界と、概念的、心理的な内的世界の両方を内包しています。常に展示する空間や周囲の環境を読み取りながら制作されるランビーの作品ですが、今回のインスタレーションは、日本に滞在した際の印象を反映させ、アートギャラリー1の全てを使って行われます。
《The Kinks》
2005
テート・ブリテン、ターナー賞候補作品展での展示風景(ロンドン)
courtesy The Artist; The Modern Institute / Toby Webster Ltd, Glasgow; Sadie Coles HQ, London
《P.I.L》
2006
ミヅマアートギャラリーでの展示風景(東京)
courtesy: The Artist, Mizuma Art Gallery; The Modern Institute, glasgow
photo: Keizo Kioku