武満徹作曲賞
審査結果・受賞者の紹介
1999年度
審査員
本選演奏会
1999年5月9日[日] 東京オペラシティ コンサートホール
指揮:渡邊一正、東京交響楽団
受賞者
- 第1位
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前田克治(日本)
絶え間ない歌~オーケストラのための (賞金150万円)
- 第2位
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伊東 乾(日本)
ダイナモルフィア (賞金100万円)
- 第3位
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渡辺俊哉(日本)
ポリクロミー (賞金50万円)
審査員:ルチアーノ・ベリオ 講評
私は、創造性と研究(リサーチ)は、同義語だと考えています。リサーチのない創造性は意味のないものと思います。今回1位,2位に選んだ前田、伊東両氏は、リサーチに基づく創造性と日本の伝統に根ざしたものがあると同時に、未来に向かったものがあると思いました。第3位の渡辺氏は、若さに対して賞を送りました。
受賞者のプロフィール
第1位
前田克治(日本)
絶え間ない歌
1970年12月21日生まれ。95年大阪音楽大学大学院修了。秋吉台国際作曲賞において山口県知事賞(97年)、奨学生賞(95年)受賞。他、受賞多数。95年現代音楽協会作曲新人賞入選。クラング・フォーラム・ウィーン国際作曲コンクールに入選し、98年度ワークショップに招待される。
- 受賞者の言葉
- ベリオ氏の様な方に選んでいただいて光栄のいたりです。ありがとうございました。
第2位
伊東 乾(日本)
ダイナモルフィア
1965年1月27日生まれ。松村禎三、松平頼則、近藤 譲、高橋悠治、ノーノ、リゲティ、ブーレーズらに作曲を師事。東京大学理学部物理学科卒業。同大学院修了。第1回出光音楽賞受賞。すでに多数の委嘱を受け、作曲活動を行う。
- 受賞者の言葉
- 自分の曲の演奏が終わったときに、とても興奮していました。オーケストラと生活している私は、1回のパフォーマンスがいかに大切なものかを知っているので、この経験を次の仕事につなげていきたいと思います。
第3位
渡辺俊哉(日本)
ポリクロミー
1974年3月15日東京生まれ。94年東京芸術大学音楽学部作曲科入学。98年3月同大学卒業。これまでに、山口博史、小鍛治邦隆の各氏に師事。97年、学内において安宅賞を受賞。現在、同大学大学院修士課程に在籍中。
- 受賞者の言葉
- 本当にありがとうございます。今回のことは、とても勉強になりました。これからは、できてしまった自分の殻をぶち破っていこうと思います。
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