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《Votive
Relief(ギリシャ彫刻レリーフより)》 油彩、キャンバス 1935
東京オペラシティアートギャラリー蔵 photo:斉藤新 |
2.古代への憧憬 1927〜1950年
(22歳〜45歳)
1927年、龍起は太平洋画会研究所や本郷絵画研究所で石膏デッサンを学んでいます。最も早い時期のスケッチブックには、岸田劉生の《麗子像》やウィリアム・ブレイクの作品の模写などもあり、画家を志した龍起の学習過程が窺われます。ギリシア彫刻への傾倒を示す一連の油彩画が制作されますが、戦時中はこの古代憧憬を日本の仏教彫刻のなかに求めます。後年の画家が達成する〈東洋的抽象〉の世界の端緒をここに認めることができるでしょう。 |
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