武満徹作曲賞

審査結果・受賞者の紹介

2000年度

審査員

© 松平康典

本選演奏会

2000年5月28日[日] 東京オペラシティ コンサートホール
指揮:沼尻竜典、東京都交響楽団

受賞者

第1位

長生 淳(日本)
夏-朱い忘却
(賞金150万円)

第2位

ジョー・カトラー(イギリス)
目覚め
(賞金100万円)

第3位

植田 彰(日本)
パルセイティング
(賞金50万円)

左より、植田 彰、長生 淳、
ルイ・アンドリーセン、ジョー・カトラーの各氏
photo © 大窪道治

審査員:ルイ・アンドリーセン 講評

若い作曲家たちにこうした機会を与えることは非常に重要な事です。このコンクールは、いわゆる通常のオーケストラ作品という制約がある中でのヴァラエティさ、可能性などを感じるものだと思います。今回、評価の基準として3つの点「作曲家として職人芸を披露できていたか」「どれだけ個性が溢れているか。作品のオリジナリティ」「作曲者がどれだけリスクを背負い、いかに冒険をしたか」を重視し、非常に難しかったのですが様々な観点から3つの作品を選びました。

受賞者のプロフィール

第1位
長生 淳(日本)
夏-朱い忘却

1964年3月1日生まれ。89年東京芸術大学大学院博士課程修了。84年第2回日仏現代音楽作曲コンクール特別賞受賞。85年第54回日本音楽コンクール作曲部門第2位入賞。87年現音第4回新人賞入選。88年第57回日本音楽コンクール作曲部門入選。

受賞者の言葉
非常に良い演奏だったので、オーケストラも自分の音に共感してくれたと思う。演奏された音は聴衆の皆さんのところまで届いたと思うし、一つの目的は達成できたと感じている。聴衆の一人として自分の作品を聴くと、まだまだと思うところもあるので、これを励みにしたいと思います。
第2位
ジョー・カトラー(イギリス)
目覚め

1968年12月17日生まれ。ハダースフィールド大学、ダーラム大学を経て、3年前よりポーランド政府より奨学金を受けポーランドで学ぶ。97年ガウデアムス作曲週間での受賞をはじめ、受賞歴多数。作品は、ロンドン・シンフォニエッタをはじめ、数々の現代音楽アンサンブルによって演奏され、20ヶ国以上で放送される。

受賞者の言葉
すばらしいオーケストラ、指揮者に、そして私の作品を皆様に紹介できたことに感謝します。
第3位
植田 彰(日本)
パルセイティング

1973年11月25日生まれ。1998年東京音楽大学大学院修士課程入学。2000年同大学院卒業。現在、同大学院助手。これまでに作曲を近藤 譲、成田勝行、坪能克裕、池野 成、有馬礼子、藤原 豊の各氏に師事。

受賞者の言葉
このような場に立つとは思ってなかったので、何を言ったらいいか…。非常に難しかったと思うがオーケストラが良く演奏してくれたと思います。そして色々な形で手助けしてくれた友人達にも感謝したいです。

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