D&Dの設計は、新築・改築・増築を問わず、敷地とそれが位置する都市の声に耳をすますことから始まります。展覧会の第一室、セクション1では、D&Dのこのようなアプローチを体験を通して知って頂くべく、入口で配布されるガイドブックを手に街の中を散策するように各プロジェクトを巡る構成になっています。
会場に並ぶのは、プロジェクトも周辺の街並みもすべて同じ素材(木材)で作られた都市模型。これらは設計時に、それぞれのプロジェクトが「都市の中でいかに自然に、そして効果的に意図が伝えられているか」を検証するために作られるもので、一見どれがD&Dのプロジェクトであるかがわからないようになっています。建築を都市の時間・空間の連続に連なるものと考えるD&Dの基本姿勢を表すものといえるでしょう。