荒木経惟 写狂老人A ARAKI Nobuyoshi: Photo-Crazy A

展覧会についてEXHIBITION

最新作を中心に、初期作品や進行中のプロジェクトなどもまじえ、「大光画」、「空百景」、「花百景」、「写狂老人A日記 2017.7.7」、「八百屋のおじさん」、「ポラノグラフィー」、「非日記」、「遊園の女」、「切実」の9つのセクションで紹介します。

9. 切実 新作

荒木はごく初期より、自作にハサミをいれたりコラージュしたりする試みを行っています。〈切実〉はそうした先鋭的な作品の最新バージョンで、プリントした無数の写真をハサミで切断し、組み合わせを変えてコラージュしています。荒木にとってハサミで切ることも、コラージュすることも、カメラのシャッターを押すことと同じ感覚だといいます。またタイトルは、「写真は真実」という観念を逆手にとって、写真=真実を切るから切実である、という意味と、同時に写真は「切ない真実」でもあるという、さまざまな意味を含んでいます。

《切実》2017

《切実》2017