帰国展では東京オペラシティアートギャラリーの空間に合わせて制作されるプロジェクトが新たに加わります。籐ゴザが敷き詰められたgallery 2にそびえ立つ高さ5mの芝の塔は、滋賀県に開発中の住宅地に実際設置される約20mの土塔のモックアップで、「土を盛る」ことから始まった人類と建築の関係を象徴する存在でもあります。また全長約9mにおよぶ模型《東京計画2107》は、温暖化現象で水没した東京のその後を描いたもので、藤森の建築・都市観が明らかにされることでしょう。人と建築の歴史、そして未来を展望しながらその関係を問い続ける藤森の思想を、会場全体から感じ取っていただきます。